魔法科高校の劣等生19巻 師族会議編 <下>の感想とあらすじとネタバレ
遂に師族会議編完結です。長かった顧傑(グ・ジー)との戦いもやっと集結ですね。ただ、ネタバレですが、顧傑(グ・ジー)自身と達也が直接対峙する場面はついになかったですね。顧傑(グ・ジー)の弟子の周公瑾のときから考えると、ほぼ全編にわたってこいつらが敵として出てきたので、今後はどうなるのか気になるところです。 前巻でも書きましたが、千葉寿和、稲垣は予想通り死んでしまいましたね。 達也と深雪とのちょっとエッチな秘め事?は挿絵もあってちょっとドキドキしました。 顧傑(グ・ジー)の追跡は、結構長丁場で見どころ満載でした。将輝の爆裂がさく裂しまくりますし、十文字克人のファランクスなど結構過激でしたよ。 後味すっきりというわけではないですが、ひとまず師族会議編が無事に終わってよかったです。 あと、最後の一条将輝の日記は結構チャレンジングで面白いですよ。今後は深雪や達也の日記もあるのでしょうか。あるとしたら、ほのかや美月の日記の方がありそうな。。。
詳細は以下の章毎のものを見てくださいね。
なお、章の番号は前巻より続いています。
第十一章(P.28-P.86)
前巻で反魔法団体の人間主義者に囲まれてしまった深雪たち。学校の帰り道で公衆の面前でなりふり構ってませんね。その場にいるのは、深雪、桜井水波、そして七草泉美。水波の魔法障壁でどうにかしのいでいますが、相手はアンティナイト(キャスト・ジャミング)をもっており、魔法を無効化してきます。 ピンチのところになんと達也が登場。達也は顧傑(グ・ジー)の捜査のため、本来ならば別の場所にっているはずだったんですが、虫の知らせ?か、深雪の身の危険を察知して、とんできたんです!やりますね。。さすが司波達也です。深雪のピンチにキレる達也は当然激怒りです。殺さない程度に人間主義者の襲撃者たち(ブランシュの下部組織、エガリテの構成メンバー)をやっつけます。 が、そのリーダーはどうも古式魔法師に操られていたようで、意識が飛んだにもかかわらず、魔法を放って周囲を混乱に陥れます。他の人間主義者のメンバーもとばっちりを食って、一部は殺されてしまいます。 達也は、情報次元(イデア)から、このリーダーをとらえて、手の甲に刻印が埋め込まれ、遠隔で操作されていることを見つけ無効化します。その際、刻印をうった魔法師を情報次元(イデア)からトレースし、犯人をみつけます!古式魔法師で「人形師」と呼ばれている近江円麿(かずきよ)という者で鎌倉に住んでいます。って、思いっきり顧傑(グ・ジー)の潜伏先ですね。そして、千葉寿和がつかまっているところですね。顧傑(グ・ジー)はトレースされたことを悟って、とっさに近江を殺したようですが、達也は足取りをつかみました! その後、達也と深雪は、十文字克人、七草真由美、一条将輝によばれて今日の襲撃の話と顧傑(グ・ジー)の足取りをつかんだことを報告します。 場面は変わって、九重八雲のともへ思わぬ珍客が。名前は東道青波(とうどうあおば)。青波入道閣下と言われる大物で、四葉家のスポンサーのようです。政治的立ち位置は分かりませんが、今回の顧傑(グ・ジー)の件では、USNAも動いているので、いざというときに達也を助けるように(とうかやりすぎないように?)要請。うーん、意図が良くわかりませんが、八雲は応じます。。。
第十二章(P.87-P.128)
十文字克人たちの打ち合わせ後、家に帰った達也と深雪は、一高が休校になったことを知ります。そりゃそうですよね。生徒が襲われたとあっては。。。 で、その後達也は深雪の部屋に来て、午前4時に身を清めて実験室に来てほしいと言います。うーん、何をするんでしょうね。一応二人はいいなずけなので、エッ○なこととも思いますが、場所が実験室ですからね。。 でも深雪はドキドキです。時間になって実験室にいく深雪。 当然ですが、別にエッチなことをするわけはないです。達也は普段から深雪のガーディアンとして、常にエレメンタルサイドから深雪を監視していて、そのため、リソースの半分もさいているそうです。今回顧傑(グ・ジー)の足取りをエレメンタルサイドから探るためには、残りの半分のリソースでエレメンタルサイドでトレースするには足りないとのこと。ただ深雪から目を外すことなどできないので、ほんの少し、顧傑(グ・ジー)を探す間だけ、自分のそばにいてほしいとのこと。また、この実験室ならば他からの侵入も限りなく低いだろうとのこと。うーん、お兄ちゃんは心配性ですね。で、肌の接触も多い方が安心?ということで、深雪は下着姿であぐらをかいた達也の膝の上にちょこんと座ります。微妙にエッチな感じですね。 そのかいあって、達也は顧傑(グ・ジー)の居場所を見つけます。場所は平塚。エレメンタルサイドで補足すれば達也の力をもってすればすぐに消し去ることもできるのですが、今回の任務は、師族会議の襲撃者の顧傑(グ・ジー)を殺せばいいのではなく、生死を問わず身柄を確保して、対外的に公表する事みたいです。。なかなか面倒臭いですね。ただ、消し去りはしなかったものの、目印は打ち込んだみたいなので、今後は簡単に居場所がわかるらしいです。うーん、達也万能すぎます。
翌日達也は深雪・水波と学校に。。休校なんですが荷物を取りに来たのですが、そこには一条将輝がいました。彼は第三高校の学生なんですが、師族会議襲撃者の捜索のために関東圏にきており、その期間中は一高経由で三高の授業を受けていたんです。三高はまだ休校じゃないみたいです。学校の帰り道達也は七草真由美に連絡して、顧傑(グ・ジー)の居場所が分かったので、今夜襲撃したい。ただ、手柄を十師族のみとすると後々警察との関係が悪くなるので、警察も動員してもらうように働きかけてほしいとお願いします。いよいよ顧傑(グ・ジー)との直接対決ですね!楽しみです。
家に帰ると、いとこの黒羽姉弟(亜夜子と文弥)が来ています。先日の深雪襲撃の際に、達也から調査を依頼されていた近江円麿の情報を持ってきました。達也の言った鎌倉の家を調べたところ、既に近江は死んでいて、そこには傀儡となった死体2体があった痕跡も(千葉寿和と稲垣の二人ですね(>_<))。もちろん顧傑(グ・ジー)の関与も残留思念などからわかっています。さらに達也がこれから顧傑(グ・ジー)捕獲にいくということで、不在中の深雪の護衛という目的もあります。
達也ほどじゃないですが、心強いですよね。まぁ次期当主ですから当然なのでしょうが。。
第十三章(P.129-P.209)
いよいよ顧傑(グ・ジー)捕獲作戦開始です。場所は平塚。ただ、USNAスターズ、ナンバー2のベンジャミン・カノープスも顧傑(グ・ジー)を暗殺するべく、日本に来ています。彼は当然日本側の動きも察しており、日本側に身柄を捕捉されないように、時同じくして顧傑(グ・ジー)の暗殺計画を発動します。 平塚から日本領海の外に出るべく、港に向かう顧傑(グ・ジー)。協力者のドゥというアジア系の協力で先を急ぎます。実はドゥはUSNAの工作員なんですけどね(^_^;)。 ただ、日本側も捕獲作戦を開始しており、達也が打った顧傑(グ・ジー)のマーカーを頼りに追っかけてきます。途中で追いつきますが、そこで顧傑(グ・ジー)は、殺して傀儡と化した千葉寿和に足止めを命じます。 思わぬ展開で、達也は千葉寿和と対決することになります。既に千葉寿和は死んでいますが、傀儡と化した彼は本来の力を解放しつつ、生命エネルギーをサイオンに強制変換させて、文字通り残っていた命を削った捨て身の攻撃で達也を苦しめます。といっても末に死んでいるんですが。。達也は寿和がエリカの兄ということもあったのか、無効化すること(=倒すこと)にためらいます。頭では死んでいると理解しているんですが。。。このあたり、今までの達也ならばなかった展開のように思います。冷静に分析し、私情を挟まず(ただし、深雪は例外ですね)最短コースを選択するイメージが強かったんですが。。。 最後には千葉寿和を倒し(と言っても何度も言いますが、すでに死んでいるんですけどね)、顧傑(グ・ジー)後を追う達也。 他方、十文字克人と一条将輝は、達也に千葉寿和を任して、顧傑(グ・ジー)を追っかけてました。で、砂浜まで追い詰めたところ、傀儡二号の稲垣(千葉の高弟)が、襲ってきますが、こちらは一条政輝の爆裂で木端微塵に。。。何か非常に不憫です(>_<)。 顧傑(グ・ジー)を追い詰めたのですが、今度はUSNAの非合法工作員の襲撃を受けます。そのすきに顧傑(グ・ジー)は海上に逃げてしまいます。非合法工作員をどうにか無効化する克人と将輝ですが、ベンジャミン・カノープスは証拠隠滅のため、これらの工作員を自爆魔法で消し去ります。うーん、いかに国のためとはいえ、こちらもかわいそうですね。。。本巻はやたらと可哀そうな人が多い気がします。 海上に逃げた顧傑(グ・ジー)を追おうとしている達也たちの元へ、七草真由美が巡視艇を調達して参上。なぜかここには九重八雲もいて、十文字克人を除く、達也、将輝、真由美で追っかけます。 すんでのところまで追い詰めたのですが、顧傑(グ・ジー)を載せた船が向かった先に待ち受けていたUSNAの駆逐艦にいるベンジャミン・カノープスが、分子ディバイダーで船ごと顧傑(グ・ジー)を跡形なく始末してしまいます。もっとも、ベンジャミンが分子ディバイダーを発動させる直前、達也はこれを分解しようとしたのですが、それは八雲に止められてしまいます。この点意外ですよね。なぜ止めたのでしょう?気になるところです。 いずれにせよ、長く追っかけていた顧傑(グ・ジー)をすんでのところで、取り逃がした達也たち。忸怩(じくじ)たる思いですよね。。うーん、やりきれない。。。
第十四章(P.210-P.240)
顧傑(グ・ジー)捕獲作戦が失敗し帰り道の車の中。達也は八雲になぜ分子ディバイダーを分解するところを止めたのか!と詰め寄ります。八雲は諭すように達也に言います。仮に達也がベンジャミン・カノープスの分子ディバイダーの発動を止めた場合、USNAは達也を敵と認識するだろうと。達也はもはやただの魔法師ではなく、四葉の次期当主の婿に指名された立場。そうなると深雪にも危険が及ぶことになるのだかよかったのか?そこまであの一瞬で考えて行動していたのか?と。。。さすがの達也もそこまでは考えてなかったようです。達也にとって顧傑(グ・ジー)の捕獲は深雪の安全よりも当然優先順位は低いので、反論できずでした。。 朝から色々あった一日がやっと終わって家についたのは、既に午前二時。。みんな寝ているかと思ったら、深雪をはじめ、いとこの黒羽姉弟も起きてました(^_^;)。みんな作戦結果が気になっていたのでしょうね。 達也はお風呂も早々に切り上げ、深雪たちに今回の作戦の結末を話します。達也は顧傑(グ・ジー)の身柄をおさえられなかったので(生死を問わず)、今回の作戦は失敗と言います。納得しない面々。一応息の根を止めたんですから、脅威は排除されたのに何が問題ないなのか?と聞きます。達也曰く、目に見えるように、脅威の対象を衆人環視のものとにさらして、処罰する必要があったとのこと。 珍しく落ち込む達也を深雪は慰めます。これはこれで珍しい光景ですね。
翌日、達也は八雲とともに千葉家に寿和の遺体を届けます。ただ、高弟の稲垣は一条将輝の爆裂で殺されたため、肉片となってしまっていて遺体はないようです(>_<)。 八雲と達也は淡々と当主の丈一郎に寿和の最期の状況を説明します。その後エリカとともに道場に行く達也。エリカはバカ兄と散々寿和のことをののしっていましたが、やはりそこは兄弟です。身内の死を受け入れられないエリカは、寿和を殺した顧傑(グ・ジー)が跡形もなく死んだならば、兄の敵は達也だと理不尽なことをいって、勝負を挑んできます。が、達也に勝てるわけもなく、また達也も手抜きなどせずに、こてんぱんにします。これでエリカの気もはれたのか、しばらく大泣きします。。。 その後達也は、今回の顛末を四葉本家に報告に行きます。といっても、真夜は横浜にある魔法協会関東支部にいるとのことで、そちらに深雪、黒羽亜夜子、文弥の4人で行くことに。 今回顧傑(グ・ジー)の身柄を拘束できなかったことは仕方がないという真夜ですが、早々に達也を許すわけでもなく、「千葉寿和はそんなに強かったのかしら?」と話をふってきます。さすがに達也も背中に冷たいものが走ったようです。というのは、達也が本気になればもっと早く寿和を倒して、顧傑(グ・ジー)を追うことができて、最悪の事態は免れたのでは?ということです。達也自身その自覚があったので、なおさらですね。ただ、自分が変な同情心で倒すのに時間がかかったなどとは言えないので、報告するつもりのなかった、生体エネルギーをサイオンを捜査する制御力に変換する術式が組み込まれていたことを話してしまいます。要は他のネタでごまかしたのでしょうね。。 で、結局真夜はそれ以上は突っ込まなかったですが。。。
顧傑(グ・ジー)は死んだものの、彼がまいた反魔法主義の運動は日に日に苛烈を極めて行っているようです。。
第十五章(P.241-P.248)
達也は今回の件を自分が所属している国防陸軍101旅団独立魔装大隊隊長、風間玄信(はるのぶ)中佐に報告します。その報告を録音したものをレポートにする作業を藤林響子中尉は、行っているのですが、遅々として進まず。というのは、今回千葉寿和に近江円麿が顧傑(グ・ジー)とつながりがあるかもという情報を伝えたのは、彼女だったんです。別に個人的に伝えたわけではなく、任務として伝えたのであり、またその情報を生かせなかったのは寿和なので、そこに後ろめたさを感じる必要はないのでしょうが。。そんなに単純に割り切れるものではないです。 以前に別の案件で2,3度食事をした程度の関係ですが、今になって思えば、響子は寿和に好意以上の想いをもっていたようでした。。。そんな自分の気持ちに気づくとそりゃ落ち込みますよね。。(>_<)。
一条将輝転向日記(P.249-P.332)
ここからは第三高校のクリムゾン・プリンスこと一条将輝の赤裸々日記です。
うーん、佐島先生結構攻めてきてますね。ちょっと趣向を変えてきたようです。大半は、師族会議襲撃事件後の調査のために、東京に状況してきて、第一高校で授業を受けつつ、調査をする将輝の視点からの日記です。特徴としては、将輝の想い人である、「司波深雪」への想いが赤裸々に書かれている点ですかね。あ、あと、達也へのライバル心が。。。 なので、それほど目新しいところはないですが、外見イケメンで硬派な感じの一条将輝ですが、日記では結構はっちゃけている感ありありで読んでいて恋する男の子はこんな感じなのかな(^_^;)、と思って読んでました。
ただ、後半部分にいくと、本編でも語られてなかったエピソードが入っているのでお奨めです。 具体的には、一条将輝の妹の茜ちゃんと親友の吉祥寺真紅郎(ジョージ)が、将輝が1人暮らしをしている東京の別邸に遊びに来た時の話や、残りの一高での生活の話です。風紀委員の活動を見せてもらったり、生徒会の活動を見せてもらったりです。 あ、あと思い切って深雪をデートに誘って、結局将輝、深雪、水波の3人で映画を見た話(もちろん、達也の公認です)、送別会にボーリング大会をした話など、だいぶ前に高校を卒業した管理人にとっては羨ましい限りの学園生活の内容でした~。 本編の緊張感が全くなくって、これはこれで面白かったです。
今回はここまで!
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