Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ) Ex 獅子王の見た夢 の感想とあらすじ【ラノベ】68点
Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ) Ex 獅子王の見た夢
6巻が終わって、7巻に行く前に外伝ということで、EXを先に読みました。というのは、ネタバレ感想ですが、7巻で活躍するクルシュの今のあり方に多大な影響を与えたフーリエ第四王子との関係が描かれているからです。
読んでみてやっぱり先に読んでおいてよかった~と思いました。フーリエがどことなくスバルに似ていると、フェリスが言うシーンがありますが、王族の血のおかげか、未来を見通す能力をもっているようで、この点がスバルの死に戻りによる未来を知っている能力と微妙にかぶる点があったり、性格的にもアイアムルール見たいな点が似ていたり(もっとも、フーリエのほうがめっちゃいいやつですが)、ところどころ本編とリンクしていて見どころ満載でした。
最後にフーリエが息を引き取るシーンなどは、涙ボロボロでした。ぜひご自身で読んでみてくださいね。
詳細は以下の詳しいあらすじ&感想で!
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原作ライトノベル(小説)情報【著 者】長月達平 【イラストレーター】大塚真一郎 【出版社】 MF文庫J 【発売日】 2015/6/25 【ジャンル】異世界召喚ファンタジー 【ISBN-13】978-4040676852 |
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Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ) Ex 獅子王の見た夢の公式あらすじ
続いて、以下の管理人オリジナル「感想とあらすじとネタバレ」を見て下さいね。
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Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ) Ex 獅子王の見た夢の感想とあらすじとネタバレ
まずは、章立てごとのあらすじ(ネタバレ注意です)と、感想をご覧くださいね。総評は最後にあります。 第一章 夢の始まり本章は、フーリエ・ルグニカ、この親竜王国ルグニカの第4王子とクルシュ・カルステンの馴れ初めになります。
フーリエ王子は勉強から逃げ出してふと城内の庭園を見るとひとりの可愛らしい女の子が。この子は幼き日々のクルシュ。遠目から見たフーリエは彼女に惚れてしまったようです。それからもちょくちょくクルシュの姿を探して庭園に来ていたのですが、10日目にして再会します。それから二人はよく会うようになり、といっても別に付き合っているとかじゃなくて、王族と臣下の関係です、お互いの信頼を深めていきます。
クルシュは女の子なのに、誕生日に短剣が欲しいと言ったりちょっと変わり者なんですよね。。といっても実はクルシュがこだわっているのはカルステン家の家紋。牙をむいた獅子にこだわりがあるそうです。ルグニカが400年前に竜と盟約を結ぶ前、国王は獅子王と呼ばれていて、獅子は王族の紋章だったそうです。が、竜と盟約を結んでから王族の紋章は竜になり、獅子は重臣に下賜されたとのこと。そのうちの牙をむく獅子がカルステン家だそうです。
そんなクルシュの師子王に対するあこがれに嫉妬したのか、フーリエは自分がクルシュの王家に対する忠誠心を見定めてやると言います。反対にクルシュには自分が忠を誓うに値するか見定めろと言います。獅子王が忠臣とかわしたきずなの再現みたいなもんですね。。
また、クルシュは幼いころから、竜の盟約に守られることに違和感があるみたいでした。居心地はいいが優しすぎて自立ができないみたいな感じでしょうかね。。
合間に賢人会の重鎮マイクロトフ・マクマホンも出てきます。彼はフーリエの家庭教師に、「血の兆候」が出ていないか聞きます。王族は数世代に一度ぐらいの割合で傑物が出るらしいです。それもどうも特殊な能力?を持っている感じでした。実はフーリエにはそれっぽいのが出ていたんですが、報告はされなかった様子。家庭教師としては、些細なこととして重要視していなかったのと、竜に守られたルグニカにおいて、傑物した王族は不要といった考えもあったみたいです。うーん、こういった小さなことが後々大きなことにつながるんですよね。。。
第二章 フェリックス・アーガイルは男の娘である月日は流れてフーリエ、クルシュとも14歳になりました。このころには、クルシュの下にはフェリスが仕えています。実はクルシュと出会ったのはフェリスの方が先みたいですね。たしか10歳からクルシュの下に来ているとのことです。後の方でそのことが詳しく書かれているのでそれは後程。
と突然、フーリエが大変だ!といってクルシュの屋敷に来ます。14歳にもなったということで見合いをすることになったそうです。相手は、北の隣国、グステコ聖王国の大司教の家系の女性。名前はティリエナ嬢。年は若干上で19歳です。フーリエは当然クルシュにぞっこんで、でもクルシュはそれに気づかずですが、結婚なんてしたくないんですよね。なので、クルシュとフェリスに破談になるように協力しろと言ってきます。ただ、そうなることをマイクロトフやクルシュの父親のメッカートもわかっていたのか、お見合い当日クルシュは別の用事を仰せつかっていて手伝えないとのこと。そこでフーリエには将来を誓い合った女性がいて、その女性がお見合い会場に乗り込んできて破談にするという作戦が練られます。でその女性は?というと、分け合って女装しているフェリスが演じることに。実はこの時点でフーリエはフェリスが男であることを知らないようです。
で、お見合い当日。予定通りグステコ聖王国に近いミゼール子爵邸で行われます。相手はかわいらしい名前のティリエナとは180度違って、超巨体の女性です。挿絵もありますがマシュマロマン?みたいな感じです。でそこにフェリスが乗り込み、破談にはなりました。が、ミゼール子爵がやたらと破談にすることに協力的で、しかもティリエナ嬢と中よさそうなことから、フェリスはミゼール子爵はティリエナ嬢が好きなんじゃないですか?と聞いてしまいます。あわてる子爵。どうも図星なようです。恥ずかしさを隠すためミゼール子爵はそんなことをいって、そもそもおぬし(フェリス)は男じゃないか!とばらしてしまいます。
これにはフーリエもショックを受けたようですが、しばらくするといつもと変わらない殿下になってました。
第三章 カルステン公爵領の戦乙女クルシュとフェリスは久々に二人で地竜で遠乗りに出かけます。二人は既に16歳、クルシュは近々17歳の誕生日を迎えます。男勝りとはこのことで、クルシュは10歳からずっと男装の格好のままです。その原因はフェリスとの約束が一因にもなっているようです。
遠乗りから帰ってくるとクルシュの父、メッカート・カルステインがフェリスに話しかけてきます。内容としては、クルシュの17歳の誕生会を行うが、そこでどうにかドレスを着るようにフェリスから説得してほしいとのこと。上記のとおり、詳細は書かれていませんが、クルシュが男装をするようになったのは、フェリスとの約束が原因なので、フェリスに話したようです。フェリスはクルシュの意思を尊重したいと言いますが、珍しくメッカートはあきらめずにフェリスに話します。クルシュは公爵家の娘でもあって、公爵家の一員として行うべき義務もある。公爵家の令嬢としてふさわしいふるまいをするのもその1つで、民の税で生活をしている以上きちんと義務を果たす必要もある。たとえ本人が不本意でも。。。これを聞いてフェリスもクルシュを説得することを了承せざるを得なくなります。
フェリスがどうやってクルシュを説得しようかと悩んでいるところに、示し合わせたようにフーリエがやってきます。聞けば、クルシュの誕生会の案内をもらったからやってきたと言いますが、日付が2週間も先です。これって確信犯?ですかね?で、早く来たことを気にもせず、フーリエがクルシュと話していると、ひょんなことからクルシュとフーリエが剣(もちろん木刀)で決闘することに。今までもよくあったみたいですが、フーリエは未だに剣でクルシュに勝ったことがないとのこと。どうも6年前(フェリスが女装をするようになったきっかけの出来事に関連しているようです)の約束で、クルシュが今後男装を一生続けるというようなことを言った際に、フーリエは自分が剣で勝ったら、男装をやめるようにクルシュに挑みますが、当時からずっと勝てずにいたんです。
久々の決闘です!が、案の定クルシュがフーリエを圧倒します。ただ、今回のフーリエは今までと違ってあきらめが悪く何度クルシュに打たれてもめげずに、かかっていきます。その際に、今までの6年間のフーリエの後悔(クルシュに勝てなかったこと)をずっと悔やんでいたことをカミングアウトします。ただ、なんとなーくフーリエ独自の解釈も入っていて、クルシュが男装をやめない(=やめられない)のは、自分フーリエが剣でクルシュに勝てないからで、そのような約束をしてしまった自分がいけなかったんだと言います。本当は微妙に違うんですが、それでも本気のフールエの気迫にクルシュは最後は折れます。そして晴れて誕生会ではドレスを着ることになります。
フーリエって獅子王の血の覚醒じゃないですけど、こういうところって感が働くんですよね。結果いい方向に物事を持っていく力があるみたいで、それこそ王の資質かもしれません。フェリスをはじめ、みんなフーリエに感謝します。
ただ、話はこれだけで終わりません。クルシュの誕生会の当日、あろうことかカルステン公爵の領地であるフォートる平原に三大魔獣の一角である、大兎(おおうさぎ)が出現し、領置を荒らしているとの報が入ります!大兎はその昔魔女が作り出した協力な魔獣で他の三大魔獣としては、白鯨、黒蛇がいるそうです!ちなみに大兎の姿などは出てきませんが、どうも単体ではなく、群れみたいなまとまったものを指しているようです。
で、クルシュには伝えずに、父親のメッカートとその臣下が秘かに討伐に向かいます。フェリスだけはそのことを知っていて、メッカートからうまくクルシュにばれないように、誕生会を進めるように言われます。が、クルシュには風見の加護というウソを見抜く力があるんですよね。。。
誕生パーティーの客が続々とくる中、メッカートは病気で自室にいることになっています。そして、招待客もそろってきて、主役を待つ状態に。。。フェリスはクルシュを迎えに行くとそこにはまだ軍服のままのクルシュが。そして足元には使用人のマロニーが威張られて転がっています。どうも、メッカートが魔獣討伐に出かけたことを察したようです。うーん、侮りがたしクルシュ。やむなく状態を説明するフェリス。それをクルシュとフーリエは聞いています。クルシュの性格からして、誕生パーティーは中止して当然魔獣討伐に行くと言いだします。頑固者なのでそうなるんだろうなと管理人も思っていましたが、そこにフーリエがちょっと待った!をかけます。公爵家のクルシュ・カルステンとしての在り方としてそれでよいのか?と。どちらかではなく両方遂行して見せよ、とまた無理難題を言ってきます。フールエはクルシュ一人で抱え込むことはない、フーリエやフェリスもいるのだから頼れとも。うーん、男気ありですね。カッコ良すぎです。で、クルシュも腹をくくって、魔獣討伐に急いで行って、討伐後パーティーに出席することに。
ただ、相手は3大魔獣の一角ですからね。そんなにうまくいくのか?と管理人は思っていたのですが、そこはクルシュ、やり切ります。といっても今回は白鯨の時と違って、倒さなくていいんですよね。追っ払えばよいので。
戦場にクルシュが駆け付けたころは、父のメッカートも手傷を負っており、クルシュは父に代わって討伐隊を指揮し、剣技「百人一太刀」を駆使したり、またフェリスもけが人(メッカートも)を治療したりして大活躍です。
夜遅くに戻ったクルシュはそのまま着替えて誕生会に出席です。黒のドレスに身を包むクルシュを見て、招待客はその美しさに目を奪われます。当然、フーリエも。そして一緒にダンスをするなど、誕生パーティーも満喫です。ホントいいとこ総取りですね!
全てはフーリエのおかげともいえる采配ですよね。やっぱり、フーリエは「持っている」んでしょうね。さすが獅子王の末裔です。
その半年後、クルシュは家督を継いで晴れてカルステン公爵となります! |
第四章 フェリックス・アーガイルの呪縛フェリス(フェリックス)は、今王都の近衛騎士団に所属しています。なぜこんなことに??と思ったのですが、クルシュが晴れてカルステン公爵となり、当然フェリスがその第一の騎士になることで当人たちは何の疑念も抱いていなかったんですが、仮にも公爵家です。ただの側付きだったフェリスが何の実力もなく、騎士になれるほど、周りは甘くないです。なので要は箔をつける目的もあって1年間の期間限定で(当初はですが)、フーリエの口利きもあって近衛騎士団に入ったそうです。もっとも騎士団長のマーコスはそれほど甘くはなく、実力がなければ、退団させるという条件付でしたが。
フェリスは身体はヤワで、剣の腕はからっきしダメですが、その治癒能力の高さから、近衛騎士団内でも次第にその存在感、実力が認められていきます。実力と言っても「剣」だけではないんですよね。適材適所といった感じです。
近衛騎士団内においてフェリスは、ラインハルトやユリウスと親交を深め、ときにはフーリエ殿下にもよばれるなどして、充実した王都での近衛騎士団生活をしていたのですが、ある日フーリエより、クルシュのピンチ(といってもフーリエの感なのですけどね)を聞きます。フーリエは獅子王の末裔の血の影響なのか、そういったことには敏感なんですよね。具体的には、カルステン領内で不穏な動きがあってその出所がなんとフェリスの実家アーガイル家だったんです。どうも奴隷商人が頻繁に出入りをしていて、人身売買に加担しているのでは?と疑われているようです。クルシュは、フェリスがない今、フーリエにだけは状況を伝えていたようです。ただ、フェリスには騎士としての務めをきちんと果たしてほしいのと、実家の問題であり、以前に実家で虐待を受けていたフェリスを関わらせたくない様子でした。
場面は変わって、クルシュの方は、数か月前から内偵をすすめ、奴隷商人が来ている日を狙って、アーガイル家を単身訪問します。外には家臣を待機させていますが。。フェリスの父、ビーン・アーガイルは思いのほかあっさりとクルシュを中に入れ、奴隷商人(自称はミーティアを扱う古物商)のマイルズとも引き合わせます。クルシュは単刀直入に奴隷売買の疑いがあるとビーンとマイルズに言いますが、彼らもはぐらかします。そりゃ当然ですよね。とこそにメイドの女性がお茶を持ってきます。警戒してそれを飲まないクルシュですが、なぜかクルシュは全身の自由を失って倒れてしまいます!?どうも毒はお茶ではなく、お香みたいなもので空気中にまかれていて、そのお茶が解毒剤になっていたようでした。まんまと囚われの身になったクルシュに、ビーンは自分の目的を告げます。それは、フェリスを取り戻すこと。ビーンはフェリスの力を必要としているのでした!
フェリスがフーリエ、ユリウスとともに、アーガイル家につくと、そこは屍兵(しかばねへい)とクルシュの私兵が戦っているさなかです。屍兵は、昔からアーガイル家に伝わる「不死王の秘蹟」と呼ばれる魔女の作った超魔法によるもので、この魔法をフェリスの父ビーン・アーガイルが使ったものでした。奴隷商人のマイルズはその死体を調達し、ビーンに提供していたようです。ただ、この不死王の秘蹟は不完全らしく、完成させるには、治癒系魔法の才能を持つフェリスの力が必要だったようです。ただ、ビーンの目的は完全な屍兵を量産する事ではなく、2年前に死んだ妻ハンナをよみがえらせることだったようです。
フェリスはビーンの要求に応じて、父親と10年ぶりの再会を果たします。が、相変わらず自己中で会話の成り立たない父親、それ以上に、もう乱心しているぐらい支離滅裂状態で母親を生き返らせろと言ってきます。フェリスが母親の遺体を見ると十数か所にもおよぶ刺し傷が。。どうもビーンが殺したようです。フェリスの父親ながらどうしようもない奴ですね。。。メイドはビーンの幼馴染のようですが、よく従っていますよね。
結局フェリスはビーンの要求に従って、母親をよみがえらせますが、そもそも不死王の奇蹟の魔術書は不完全だったようで、復活した母親はビーンを絞殺して、復活した体を塵と化してまた死んでしまいます。メイドはそんな二人を弔うと言って、フェリスをクルシュの元へ向かわせますが、その際に意味深な最期の言葉を言います。「さようなら、私の可愛いフェリックス」。。。???ということは、メイドが実はフェリスの母親だったのでしょうか!
場面はちょっと戻って囚われのクルシュ。。地下にある昔フェリスが幽閉されていた部屋に閉じ込められていましたが、その後すぐにメイドの「ハンナ・リグレット」が目隠しと足枷を外してくれます。クルシュは内偵のためハンナと内通していたんです。その際、ハンナがこんな没落したアーガイル家に仕えていることに疑問を思いつつ、ふとその容姿を見ると、フェリスの面影が・・・クルシュもフェリスとメイドのハンナの関係を察します。
クルシュのもとに、奴隷商人のマイルズが来て、ヴォラキアに帰るので、ついてこいと言います。従わないとフェリスを傷つけるとも。。。クルシュは最後の一言に激怒し、百人一太刀(風の刃)をはなって、屍兵ともどもマイルズもぶち殺します。(実は死んでなかったんですが)。
クルシュはその後ユリウス、フェリスと合流し、屋敷外へ脱出。屋敷はメイドハンナが火をつけて、燃えつきます。そんな屋敷の最期を見届けるクルシュ、フェリスのもとへフーリエが行こうとしましたが、遂に王族にはびこっていた病がフーリエにも襲い掛かり、フーリエは倒れて意識をなくしてしまいます。
他方、深手を負ったものの生き延びて逃げたマイルズ。彼はヴォラキアの間者で、禁書の不死王の奇蹟とその術者をヴォラキアに連れて帰ろうとしていたんです。が、フーリエ、クルシュの働きもあって目的を達せず、翼竜に乗って逃走中です。が、そこに思わぬ追手が!?フーリエがマーコスに指示をだして待機していたラインハルトが、はるか上空を飛んでいた飛竜に飛び乗ってきたんです。うーん、ここまでくると剣聖の力は規格外ですね。ホント図りきれないです。で、マイルズは結局ラインハルトの一撃によって、飛竜ともども消えてなくなります。
これでやっと過去と決別できたフェリスですが、フーリエの発病という最大の不幸がクルシュ達を襲います(T_T)。
第五章 獅子王の見た夢フェリスの実家アーガイル家の事件が片付いた日、フーリエは倒れて病の床に臥すことになります。フーリエ以外の王族もみんな原因不明の病に倒れる異常事態。王国最高峰の治癒術をもつフェリスにさえ治せない原因不明の病気です。しかも王族のみ。。。
この異常事態に、王国の政事を実質しきっていた賢人会や上級貴族たちは蜂の巣をつついたような状態です。徐々に王族をむしばむ病は、一人、また一人と王族の命を奪っていきます。フーリエもそのしがらみから逃れることはできず、徐々に弱っていきます。フェリスは毎日王族の治療に回りつつも、空いた時間にはフーリエの元へ訪れ治療と励ますことが日課となっていました。
でもフェリスの努力もむなしく、フーリエは弱っていくばかり。。。そんなフーリエを見かねて、フェリスはもしフーリエが死ぬようなことがあれば、不死王の秘蹟を使ってでもフールエを生き返らせようとまで思い始めます。が、フーリエはそんなフェリスの考えはお見通しで自分の死は自分だけのものだから、そんな理から外れたようなことはするな、フェリスの治癒の才能、力は、他に比類ないものだからもっと誇りに思い、救えなかった者の数をかぞえるのではなく、救えた者の数を数えろと逆に励まされます。うーん、ホントフーリエって王としてふさわしい器を持っていますよね。カッコ良すぎです。
クルシュは公爵として、王国の今回の混乱の対応のため、会議への出席が義務付けられており、なかなかフーリエを見舞うことができずにいます。たまに見舞うと気丈にふるまうフーリエに満足に励ますこともできず、クルシュとしても苦しいところです。
数か月後、少し肌寒い日、フーリエはクルシュに少し外に出たいと言います。クルシュに抱きかかえられ、二人して初めてであった王城の庭園に行きます。誰もいない中、二人で出会ったころからの思い出話に花が咲きます。そんな中、フーリエは常々思い描いていた「恐るべき未来の計画」をクルシュに打ち明けます。
それは、クルシュを自分の妃に迎え、そして、フェリスを自分とクルシュの騎士にする、そうすれば、ずっと3人で一緒にいられるだろう!と。不器用ながらの、そして遅すぎた、フールエのクルシュに対する告白です。読んでいて涙が止まりませんでした。。。
そして、フーリエは、「余は、そなたの忠に値する、獅子王であれたろうか・・・」とも。
最期にフーリエは、クルシュへの想いを伝えようとしますが、「愛していた」の一言も伝えることができずに、クルシュの腕の中で息を引き取ります。ただ、そのフーリエの想いは痛いほどクルシュには伝わっていたはずです。。。その証拠に、クルシュはフーリエの亡骸を腕に抱きながら、「殿下の描いた未来、私も見てみたかった……っ」とフーリエに優しく語りかけます。
その後、ほどなくして王族全員の死が確認されます。ただ実際には、フェルトが生きているのですけど。
王国での会議は紛糾します。というのは、竜との盟約を交わした王族が途絶えたということは、竜の加護もなくなってしまうからです。そんな上級貴族や賢人会の面々の思惑に、クルシュが違和感を覚えます。王族がなくなって悲しんでいるのも事実でしょうが、一番の懸念は竜の加護がなくなること、竜の動向なんです!国を預かる者としてはそのような考えもやむを得ないのでしょうが、亡くなった王族の死はもはや過去のモノで誰も気にする様子もなく。。。そんな状況にクルシュは人知れず怒りを覚えます。
そんな中、竜から下賜された竜歴石を管理しているライプ・バーリエル男爵から驚きの事実が語られます。竜歴石には竜の予言?として、「王家断絶の折、王国は竜珠に選ばれし5人の候補者を見つけ出し、新たな巫女として再び盟約を交わせ」とあるとのこと。これには会議の参加者も色めき立ちます。クルシュ的にはここでも竜の意向に従わざるを得ないのかと憤りとやるせなさを感じます。会議の参加者も徽章(竜珠)を握って、巫女の資格があるかを確かめます。クルシュとしては、幼少のころから竜の庇護に疑問を持っており、自分が選ばれることはないと思っていたのですが、なぜか徽章は光り輝き、クルシュを王選候補と認めます。
うーん、どういう基準で選ばれているのか全く分からないですね。。。そもそも、管理人としては、王家の者が全員死んだのだって違和感ありありです。フェリスなど最高の治癒者を持っても治療できない難病って、それこそ「呪い」なのではないでしょうか?しかもフェルトはどうも王族でありながら、その病から免れているということは、誰かが意図して既知の王族だけ狙ったのろいか、それとも王選候補としたフェルトをのぞいて既存の王家を「竜」が根絶やしにしたのか。
誰かが意図的にこのような状態を作ったとしか思えません。もしかしたら、王家と竜の盟約の内容に関係する事なのでしょうか。。。竜の意向かそれともそれに相対する勢力のルグニカ王国転覆の策略によるものか。。。まして竜による庇護を放棄しようとするクルシュが王選候補に選ばれるなんて、竜の意思ならば竜こそ何を考えているのかわかりませんよね。
王家で保管されている「龍の血」というものも気になります。竜から返還を求められる前に使ってしまおうとかいってますし、なんですかね??謎が謎を呼ぶばかりです。
で話は戻りますが、王選候補に選ばれたクルシュは一人、フーリエと出会いそして別れた庭園にいます。そこにフェリスがやってきます。クルシュはこの場でフェリスを正式に自分の騎士に任命し、二人だけの叙勲の儀式をします。そして、「真に正しく王であろう」とした人(=フーリエ)を知るのは私達だけだから、私が王になり、そしてフーリエの志を引き継ぐことを誓います。そして、竜から王国を取り戻すことを決意します。愛しい亡き獅子王の代わりに。。。
今回はここまで!
続いて、管理人のレーダーチャートを見て下さいね。 |
Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ) Ex 獅子王の見た夢の管理人評価チャート
Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ) Ex 獅子王の見た夢の総評
EX(エクストラ)ということで、番外編となります。短編集とは使い分けているようですね。で今回はクルシュ陣営の王選までのお話しです。クルシュとフェリスのこれまでの軌跡を、今は亡き第四王子フーリエというかけがえのない人物との交流を通して深堀されており、読み応え抜群でした。途中フェリスの実家のしがらみとかブルーな内容もありましたが、フーリエの存在感と威厳は衝撃的でした。 管理人的には、やはり最後の「獅子王の見た夢」は、涙でボロボロでした。。。フーリエの不器用なまでの愛情表現がホントいとおしかったです。クルシュが王選に臨む意気込みが半端ないものであることを改めて感じました。本巻を読んでしまうと、クルシュ陣営を応援したくなってしまいますね。 では今回はこのあたりで。。
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